2013年5月22日水曜日

大神社展

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◆お知らせ
6月2日(日) 鑑定予約の受付は締切りました。
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GW明けに東京国立博物館で開催されている『国宝 大神社展』に行ってきました。

平日なのでそれほど混雑もなく、音声ガイドを聞きながらゆっくり見ることができました。

展示物の中には1世紀以上前の品物もたくさんあり、時代時代の最高貴重品が神様に献上されていて、古美術に興味のある方でも楽しめるものになっています。

数々の神宝、本物の狩野派の絵馬や、武具・馬具・装束、調度品、祭祀の道具、神輿などたくさん展示されていて見ごたえがあり、また神道の歴史を流れで知ることもできる良い展示でした。

特に楽しみにしていたのは『七支刀』と、『春日神鹿御正体』
七支刀は期間限定で5月6日までの予定だったらしいのですが、5日間だけ展示期間が延長されていて無事に鑑賞することができました。期間限定を知らなくて、というか今になって知ってびっくりです(笑)
実物は意外と小さく、錆も出ていて肉眼では刻まれている文字も判別しづらかったのですが、X線写真と現代訳による丁寧な解説もありました。
状態から考えてレプリカではなく実物の展示されているのは感動でした。
入口間際の古神宝コーナーは列をなしてみないといけない状態でしたが、この辺りに来るとだいぶ人もまばらになって意外とガラガラな状態だったのでじっくりと観察させてもらいました。

もうひとつの春日神鹿御正体も精巧な作りで飽きることなく観察してきました。

この二つはブックマーカーがお土産コーナーで用意されていたので自分用のお土産として買ってきました。

神宝の中には、尺がかなり大きなもの、そしてミニチュアとも言えるかなり小さなものまでありましたが、どれも精巧な作りと実用も可能だと思われるものでした。
実際にそれらは使われず、遷宮の際に埋められてしまったりする可能性が高いわけですが、それでも本物を捧げるのは、神に対する畏怖の念、尊敬の念、崇敬の念の表れだと思います。
(権力の誇示という野暮な考えは抜きにして)
その時代時代の産業として貴重な品々だから奉納されているのだと考えると、今の時代だったら何になるのかな とも考えました。

神輿は特に圧巻で、一つ一つの道具が全て手作りでできています。
現代ならパーツという概念である程度規格化されている金具類も全て手作りで、小さな金具ひとつから精巧に作られていて、本当に人が一人乗れる輿として作られているものは初めて見ました。
神輿については天皇皇后両陛下がご鑑賞されている記事をWEBで探すとその大きさが分かると思います。

神宝が鑑賞できる機会も、これだけの数が一堂に会することもめったにないと思いますので興味のある方はぜひ見てみてくださいね。
展示物への知識だけでなく神道への理解も深まりますよ。

上野での展示は6月2日まで。平成26年1月からは福岡で開催されるそうです。
国宝 大神社展 公式サイト http://daijinja.jp/index.html